月別アーカイブ: 2015年7月

まひるの時間-1  高橋 禮子

まひるの時間-1

高橋 禮子

黄の傘に黄の帽子黄の腕章わがステージは黄の色ラッシュ

年齢を忘れて生きていることを否定されたら教師を辞める

バランスを崩したくなし子の人権教師の人権

新採用の頃よりずっと聞いているチャイムの支配を逃れたくなり

渋滞をいつものようにくぐりつつ辞める辞めない行ったり来たり

決断は怖きことなり結果にてそのよしあしがはかられている

正しいと信ずる両者の対立に歩み寄りなど無理かもしれぬ

サッカーをしていたという武装グループ人の子なるを証明しており

児童用二百円なる小筆にて書いて眺めた退職願い

ぽかっぽかびより  高橋禮子

ぽかっぽかびより
高橋 禮子
ほどほどに昔の風を吹かせいる真壁の街並みノスタルジック

戦災にあわなかったらおひなさま飾れたのにね母の口ぐせ

ひな人形飾れなかった私に母が勧めた十七島田

内気なる娘に結わせた日本髪 母の心が今なら分かる

蔵の町まかべ和の風ひなまつり三たび訪ねてぽかぽかびより

足の向くまま  高橋禮子

足の向くまま
高橋 禮子

今の世に膨らみゆくかひなまつり雛と人とが刻を忘るる

おとといの春一番のおかげです集う人らのハッピーフェイス

江戸風に明治大正昭和風むかしの雛が今を見ている

年齢を忘れそうなりずんずんと過去に走る昭和思えば

せっかくの案内図なれどポケットに入れてさいまって足の向くまま

花かくれんぼ  高橋 禮子 

花かくれんぼ
高橋 禮子

空いろの雲を従え大空にバカンスとるかソフィア・ローレン

鳥になり私も空から眺めよう大地に広がる黄のスペースを

いっせいに花掲げいるひまわり迷路きみのTシャツ構えてレッド

せっせと辿る人らはうおんと立つひまわりの森の小人のようだ

いいんだよ咲けなくたってひまわりさひょろろん空を仰ぐも仲間

わが傘の縁に止まってどうするの銜えた蜜蜂食む鬼やんま

花しかり人なおしかり咲くことに命かけてる花かくれんぼ