月別アーカイブ: 2016年12月

連歌ー25

 

  謹賀新年

初裏

 1、せせらぎを香に包まれて聞く今宵   正謹

 2、 琴の調べも雅も忘れず       紅舟

 3、明石にて時を重ねて乙女さび     忠夫

 4、 砧を打ちて待ちし幾年       裕雄

 5、月髙し偲びかへせる新枕       和伸

 6、 固き番に蔵守る秋         正謹

 7、底光る葵の紋の鎧宮         忠夫

 8、 無責任とや誹られるまま      裕雄

 9、さざ波のごとく綾なす幕のうち    宜博

10、 なも観世音ただ祈るのみ      忠夫

11、父母はいかに夕べの鐘わたり    和伸

12、 煤ぶ繭玉照らす炉明かり     正謹

13、近江なる古き村々花の里      裕雄

14、 都は春のにぎはひならむ     忠夫

連歌ー24

 

源氏物語千年紀記念連歌

 賦山何連歌

  初表

 1、白露に色ます萩の宿りかな    正謹

 2、 鈴虫すだく深き竹むら     柏全

 3、空はるか月はゆかしき影指して  牟世

 4、 すがすが風の吹く舟の上    紅舟

 5、一声のこだまとなりてひびくらん 忠夫

 6、 山並み見せぬ冬の野もなし   和伸

 7、尋ぬれば林の雪はなお積もり   裕雄

 8、 籬(まがき)のうちに残る土くれ 宜博

連歌ー23

 

 連歌ー23

  名残表

 1、斧の柄の朽木の谷に飛ぶ蛍       裕雄

 2、 若狭に越ゆる手だて途絶えて     忠夫

 3、さこそまで雪に訪うべき人やある    宜博

 4、 身をそぎて得る幸の重たさ      正謹

 5、焼き上ぐる赤楽茶碗宙(そら)を抱く  紅舟

 6、 水の姿はただおのづから       宜博

 7、歌びとのいまはひそかに寺を守る    忠夫

 8、 紅さし指は何にせやとや       和伸

 9、別れより逢わぬ恋路を選び来し     正謹

10、 すすきの原は思い出の中       裕雄

11、小面の内より覗く月くはし       紅舟

12、 笛のひびきも身にしむるころ     忠夫

13、あらばやの幾たりを野に送りつる    和伸

14、 着せたき衣にむなしさを知る     裕雄

連歌ー22

連歌ー22

 初裏

 1、あげまきの心(うら)めざましき夕まぐれ  忠夫

2、 身に添ふごとく風薫るらむ        宜博

 3、群れなさぬそは一本の杜若         正謹

 4、 情けも深き八つ橋の沢          紅舟

 5、鐘の音は昔変わらぬひびきあり       柏全

 6、 竹の庵のま酒に酔う           牟世

 7、破れ障子さのみいとはぬくらしにて     紅舟

 8、 いつとはなく人を待つ燠(おき)     和伸

 9、しづけさに思いつのれる冬の月       正謹

10、 山あり川も美しき村           忠夫

11、力なく名もなく霞むわが定め        裕雄

12、 芽ぶけ世に出よあふげいにしへ      和伸

13、神さびのみちにふたたび花を見ん      宜博

14、 長閑に過ぐる時を頼みに         正謹

連歌ー21

 

 文音(発句より初折裏7句まで)

 賦何草世吉連歌

 発句 山の端や やうやく今日の 月出でぬ  忠夫

  脇  輿を迎ふる 屋戸の初萩       紅舟

  3 年ごとの 虫の声々 聞きあかで    裕雄

  4  寂しぶる机に うず高き書      正謹

  5 水茎の 跡もゆかしき 歌あまた    宜博

  6  綾ぎぬなびく 船君の舞       牟世

  7 羽根ならで 鄙の長手は 尽くしつつ  和伸

  8  牛飼う野辺を 覆う雨雲       裕雄