36-清原深養父

百人一首百彩-36

海野 弘

36-清原深養父(きよはらのふかやぶ)
古今集 月のおもしろかりける夜、あか月がたによめる

夏の夜は まだよひながら 明(あけ)ぬるを 雲のいづこに 月やどるらむ
(夏の夜は まだ宵だと思っているうちに、もう明けはじめた。とても美しかった月はどこに行ったのか、雲のどこかにかくれているのか)

月はまだ落ちずに、そのあたりでうろうろしているのではないか、といった感じである。
清原深養父は生没不明。やはり『小倉百人一首』 に入っている清原元輔の祖父とも父ともいわれる。
琴の名手で、藤原兼輔邸で奏したのを、紀貫之が歌で讃えている。
藤原氏全盛の時代に、清原氏はあまり出世できず、歌や琴などの余技で藤原氏の芸術的保護を受けていたという文化状況が見える。もし、元輔が彼の子なら、元輔の子が清少納言だから、親子三代が「百人一首」に入っていることになる。
大原の近くに補陀落寺(ふだらくじ)を建てて隠居したといわれる。

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