Welcome Guest 
メインメニュー
サイト内検索
ログイン
ユーザー名:

パスワード:


パスワード紛失

新規登録
[ リロード ]   [ トップ | 一覧 | 単語検索 | 最新 | ヘルプ ]

Counter: 3332, today: 4, yesterday: 3

先生方の作品集

旅への想い

花見 正樹
                 

 最近、ふと旅に出たいと思うことがあります。
 母親の介護に疲れたわけではありません。97歳の母の元気な姿を見ているだけでも幸せです。
 荒野の真ん中で行く道に迷ったような気分になるのでもありません。道はまっすぐで迷いはないからです。
 生きているのが嫌になったわけでもありません。生きていればこそ、新たな喜びを求める好機が次々に訪れます。
 仕事が虚しくなったわけでもありません。元来が仕事好きだからこそ余計な苦労が楽しいのです。
 人生の残されたわずかな時を惜しむのでもありません。これまでに充分生きましたので、いつ終了しても満足です。
 では、好きな人に想いが届かないのが虚しいのか? いや、それはありません。心と心は誰とでも通じるからです。
 それでも、旅を想います。
 魂を揺するような、激しい刺激と新鮮な驚きを求めての旅をしたいのです。私の桜の名所一番が自宅の近所の小公園であるように、無名の地に感動を求めたいと思います。
 では、どこに? こう考えると迷います。 
 そこでまず頭に思い浮かぶのは、単純ながら万人が推奨する世界遺産です。これだと迷わずに旅が出来、その先に自分が求める無名の地が顕われるはずです。

 そこでまず国内から机上の旅をしてみます。
 日本の世界遺産は16件、申請中、準備中で私が行ったところは、京都、奈良、日光、厳島神社、原爆ドーム、沖縄の琉球王国遺産、白川郷、姫路城、知床半島法隆寺など仏教建造物、奥州平泉の建築、東北の縄文遺跡群、国立西洋美術館 、古都鎌倉、富士山、彦根城、飛鳥・藤原の宮都、長崎の教会群などです。
 行ってみたいところは、佐渡鉱山、富岡製糸場、小笠原諸島、屋久島、白神山地、石見銀山、紀伊山地霊場、熊野古道などです。
 さらに、世界の世界遺産に目を向けてみると、関係国187、遺産総数936件があります。
 この数年、旅行のプロが選んだ世界遺産ベスト10は、次のようなものです。
1・マチュピチュ(ペルー)、2・モン・サン・ミシェル(フランス)、3・イグアス国立公園(アルゼンチン&ブラジル)、4・九寨溝(中国)、5・ピラミッド(エジプト)、6、アンコール遺跡群(カンボジア)、7・グランド・キャニオン(アメリカ)、8・ナスカ地上絵(ペルー)、9・タージ・マハル(インド)、10・ベネチア(イタリア)などで、30位までに日本からは唯一屋久島が21位にランクされています。
 ただし、屋久島は日本国内では12、3位ですから、世界の旅行評論家の目も怪しいものですね。
世界の30位までで私は、万里の長城、ベネチア、フィレンツなどを含めて6ケ所しか行っていませんが、生涯に一度は見ておきたい世界遺産が一つだけあります。

 以前から気になっていたフランスのモン・サン・ミシェルは、フランス北西部のノルマンディー半島南岸の湾内にある小島です。そこはフランスのモナコともいわれ、監獄にも用いられたことのある壮大な修道院が有名です。その修道院は、海面上に約150メートルの高さにあり、中世期建築の特長を乗せたロマネスク、ゴシック時代の様式をもつ孤高の歴史寺院です。島の周囲は遠浅で、モン・サン・ミシェル湾に潮が満ちると、干潮時には露出していた島周辺の海底が急速に海水に覆われ島が海中に孤立して見えるそうです。
 夕陽を浴びた修道院は聳え立つ尖塔の意厳居元を天に映してが聳える威厳と哀愁に満ちた、その孤高の姿を想像するだけでも心に沁みます。

 それにしても、執筆業という職業はいい仕事です。
 今、こうしてささやかな雑文を書いている一刻さえ心は旅にあり、美しい景色や異国情緒に触れているのです。ならば、想像し、書くだけでも世界を見ることが出来るのではないか? こうも考えます。そうです。モノ書きの特権は、書斎にいても世界を旅することが可能なのです。
 しかも。その旅は孤独な一人旅ではありません。自分がガイドになって読み手を道連れにする・・・これこそモノ書き冥利に尽きます。
どうです、あなたもご一緒しませんか?


XOOPS Cube PROJECT