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先生方の作品集

たっぷりのつゆ

高橋禮子

 時さえも濡れて流れてしまいそう今年の梅雨はたっぷりのつゆ

 捨てるにもすてられなくて卓上に転がしておく私のかけら

 水無月の宵に思えりこけしとは受け身の愛の象徴らしき

 空っぽの缶がときおり微かなる香り放てり雨の土曜日

 六月の雨が落とした柿の実を子らが拾って教卓に置く

 教室の子らと一緒に星になる双子の星を読み聞かせつつ

 植物になれたら葛になりたしと友呟けり葛繁る道

 無造作に生きるというも上等の処世術なり友元気なり

 大型のテレビのスイッチオンにするアップのグッピー魅惑的なり

 ショーマンでないこと百も承知なりなれど時には受けを狙えり

 検索のかいあり歩道に無傷にて小さく光るわがイヤリング

 捨てるほかなくて捨てたる若き日の夢がこのごろ道しるべとなる

 わが年齢あるいは野球で言うならば七回裏であるかもしれぬ

 グラビアをめくり気がつく華麗なる人参の花を見たことなし

 スイッチをオフにしておくテレビには受話器片手の私が映る

 ときめきは命の泉こぼさずに茶色のびんに貯蔵をしたし

 消去してしまうに悔しき留守録にとらえられいるあなたの本音

 もうすでに午前零時を過ぎており時間よもっとスピード落とせ

 万華鏡のぞくようなり子を生まぬわが人生のよしあし思えば

 どの道を選ぶも私の自由なりローマに続く道多くあり

 そろそろと歩み始める五十代あるいはダッシュの時かもしれぬ
 
 星空をピアノの形にくりぬいて演奏したい私のメロディー


XOOPS Cube PROJECT