80-待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ)

百人一首百彩-80

海野 弘
80-待賢門院堀河(たいけんもんいんのほりかわ)
千載集 百首歌奉りける時恋の心を詠める
ながからむ 心もしらず 黒髪の みだれて今朝は 物をこそおもへ
〔この恋が長つづきするものか、あなたの心がわかりません。長い黒髪は、今朝は乱れています。そのように、心も乱れ、思い悩んでいます〕

 これも「久安百首」の時の歌である。そこでは一句が「ながからぬ」になつている。
待賢門院堀河は生没不明。神武伯源顕仲の娘。父も有名な歌人であった。
待賢門院は藤原公実(きんざね)の娘章子(しょうし)。鳥羽天皇の皇后で、崇徳、後白河の母であった。堀河はこの皇后に仕えた。埠子は白河上皇にかわいがられ、崇徳は実はその子ではなかったかといわれている。そのため、鳥羽は崇徳をかわいがらず、それがやがて保元の乱を引き起すきっかけとなる。
そのような微妙な立場にあった待賢門院に仕えた堀河も女主人の盛衰に苦労した。鳥羽は美福門院を寵愛し、待賢門院は出家して仁和寺に引退した。堀河も一緒であった。

歌人としては高く評価され、「久安百首」に妹の兵衛(ひょうえ)とともに選ばれている。西行とも交流があったといわれている。

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