冬の北海道-3

幸福を売る男

芦野 宏

Ⅱ 夢のような歌ひとすじ

2、旅から旅へ

冬の北海道-3

北海道をくまなく旅して感じたことは、人情が浮く、心からもてなしてくれることである。
もちろん、日本全国どこへ行っても厚い歓待の心で迎えられたが、北海道だけはひと味違っている。本州と海を隔てるだけでこんなに違うものだろうか。大都会の札幌でも、本州にいちばん近い函館でも、ひとたび海を渡ると人情が違ってくるのだ。
沖縄は那覇で数回、奄美の名瀬でも二回ほどコンサートを持ったが、南の島で受ける聴衆の反応は大きく燃え上がってあとを引かない。ところが、北国の人たちの反応は大げさでないのに、ずしんと心に響くのだ。そして、いつまでも心に残る。
北海道は初夏のラベンダー畑を見たり、夏の涼しい旅をしたこともある。春のマロニエも美しい。しかし、やっぱり北海道は冬がいちばんよい。一面の銀世界のなかで、心が洗われるような感動をおぼえ、地元の人たちとストーブを囲みながら話し合っているとき、なにか不思議と心の世界が見えてくるような気がする。

「雪の北海道」

北海道はハンカチだ
すずらん包んでひろげたら
ほのかなゆめが広がった
網走あたりは雪どけで
横丁の露地はどろだらけ
それでもすてきな北海道

北海道はハンカチだ
今年も冬がやってきて
雪がチラチラ降り出すと
十勝平野は銀世界
白一色のキャンバスに
すてきな夢を描きたい


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