ジローとの再会-2

幸福を売る男

芦野 宏

Ⅱ 夢のような歌ひとすじ

3、初吹き込み・初渡仏

ジローとの再会-2

ジローは心から優しく、善意の人である。その後、何回も日本を訪れ、日本で同じステージに上ったこともしばしばである。じつは、四二年前のそのとき、ジローが私たちにプレゼントレてくれたものがある。「パリは花束」という歌である。「私はこれをアシノを通して日本の皆さんにお贈りしたい。アシノはこれを日本語で歌ってくれるでしょう。そして私は次の機会に、フランス語で皆さんにお聞かせしましょう」というメッセージとともに。

「パリは花束」
詞 薩摩 忠
曲 マルク・エイラル
ブーケ・ドゥ・パリ
パリの街は 夢ひらく並木道に
いつもマロニエ散り
ひかり満ちる 花のモンスーリ
緑のプラタナス 鳩のすむノートルダム
鈴蘭の花の香り
幸を飾る花よ
行きずりの人の胸に
リラの門に

パリ滞在も終わりに近い11月末の寒い日曜日の午後だった。私はマルセル・カルネの愛弟子として有名だった俳優のローラン・ルザッフル、谷洋子ご夫妻に連れられて、ジルベール・ペコーの家を訪れた。午後三時の約束なのにペコーはまだ寝ていて、寝間着の上にガウンをはおってわれわれの前に現れたのである。
彼は朝のコーヒーを、われわれは午後のコーヒーを口にしながら、私はペコーの前で彼作曲の「メケ・メケ」と「風船売り」を歌った。すると、すかさず彼は立ち上がって私を抱き、ぜひ12月のオランピアに一緒に出てほしい。そして、私のオーケストラを提供しようと言う。
私も飛び上がって喜んだが、よく考えてみると、二月にインドのカルカッタで行われる私のコンサートに差し支えて、約束できないことがわかった。
しかし、そのときペコーの瞳の中に真剣な輝きを見たような気がしたのは、私の思いすごしだろうか。私がインドでの約束を大切にしたいと言ったとき、彼は「私にも東洋の血が入っている。残念だが、わかった」と言って大きな手で握手を求めてくれた。ペコ一には本当にインド人の血が流れているんだと、帰りの車の中でローランからも聞いたとき、彼の風貌にインド的なものを思い起こして納得した。
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日本シャンソン館最新情報
2月ライヴスケジュール
※変更になる場合がございます。ご了承ください。

日 時
開演時間 出 演
2月2日(土) 11時~/14時~ 山添恵子      ピアノ:日野香織
2月3日(日) 11時~/14時~ 小林美恵子     ピアノ:大美賀彰代
2月9日(土) 11時~/14時~ 原れい子      ピアノ:日野香織
2月10日(日) 11時~/14時~ MIKAKO       ピアノ:日野敦子
2月11日(月)  11時~/14時~ 岩崎桃子     ピアノ:松川裕
2月16日(土)  11時~/14時~ 山添恵子      ピアノ:安藤伸彦
2月17日(日) 11時~/14時~ 原れい子      ピアノ:江口純子
2月23日(土) 11時~/14時~ 藍澤幸頼/瀧本真己 ピアノ:近藤正春
2月24日(日) 11時~/14時~ あみ         ピアノ:今野勝晴

詳細については再上部の「日本シャンソン館のご案内」をご覧ください。

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