ジローとの再会-5

幸福を売る男

芦野 宏

Ⅱ 夢のような歌ひとすじ

3、初吹き込み・初渡仏

ジローとの再会-5

 東京労音運動史年表には、昭和三十三年「ポピュラー例会のテストケースとして、芦野宏シャンソン・リサイタル(特別例会)を日本青で大成功」とある。当時、労音の運営委員であった土橋政昭さんの感想を以下に引用する。
東京労音「芦野宏シャンソン・リサイタル」「労音が初めて企画したシャンソンの特別例会構成・薩摩忠、昭和三十三年六月)を聴いて『芦野宏シャンソン・リサイタル』は、近頃ほんとに心愉しい例会であった。
第一部、芦野氏の機知あふれるプロローグに続いて歌う(パリのうた)六曲は、シャルル・トレネの歌を中心にした明るい健康さと近代性をもったシャンソンの一面をのびのびと歌ってくれた。(日本のうた)では「プンプンポルカ」がやはり手馴れてうまい。第二部に入って (楽しいうた) はほとんど聴きなれた歌ばかりだが、「小さな汽車」が牧歌的な詩情をたたえて美しい。「風船売り」「ボンボン・キャラメル」の芦野氏は聴衆へのサービスで精一杯というところだが、風船やキャラメルをあげる場合、もう一工夫あってもよかったのではないか。でも聴衆はいちばん喜んでいたようだ。(好きなうた)では「小雨降る径」「メケ・メケ」が素直な感情がよく出ていたように感じた。アンコールで弾き語った「小さなひなげしのように」は照明もはえて劇的な雰囲気が素晴らしかった。
全体的に芦野氏の歌い方は、いかにも歌が好きで愉しんでるんだという感じで、その平凡だが品のいい明るい雰囲気は貴重なパーソナリティだと思う。シャルル・トレネがトウール・ド・シャン《歌の芸》を持った偉大な歌手であるように、芦野氏も今後十分に自己のパーソナリティを生かされんことを望む。音楽を通じて人間の心を豊かにし、結びつけてゆくのが労音の使命のひとつであるとすれば、こういう愉しめる特別例会を多く持つということは今後も大いに期待できるのではないか。会場の雰岡気とマッチして、バンドマスターの浜中外代治氏(アンサンブル・ミュゼット)の伴奏は、会場の女性陣になかなか好評であった。以後の例会が楽しみである」——–

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2月ライヴスケジュール
※変更になる場合がございます。ご了承ください。

日 時
開演時間 出 演
2月17日(日) 11時~/14時~ 原れい子      ピアノ:江口純子
2月23日(土) 11時~/14時~ 藍澤幸頼/瀧本真己 ピアノ:近藤正春
2月24日(日) 11時~/14時~ あみ         ピアノ:今野勝晴

詳細については再上部の「日本シャンソン館のご案内」をご覧ください。

 


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